ターミナルでの作業は、基本的なコマンドだけでも十分こなせる。
とはいえ、日常的に触るからこそ「もう少し見やすいと助かる」「よく使う操作を簡単にしたい」と思う場面も少なくない。
ここでは、そうした“ちょっとした不便さ”を解消してくれるツールをいくつか紹介する。
派手さはないが、作業の流れが自然に整うものばかり。
fzf — コマンド履歴やファイルをすぐに探せる
fzf は、インタラクティブに検索できるツール。
CTRL + R でコマンド履歴が一覧表示され、
そのまま検索して選ぶことができる。
過去に実行したコマンドを探す場面では特に有用だ。
ファイル検索にも利用でき、プレビューを付けて内容を確認しながら選択することもできる。
fzf --preview 'bat --color=always {}'
インストールは次の通り。
brew install fzf
$(brew --prefix)/opt/fzf/install
ripgrep(rg)— プロジェクト全体の検索が速くなる
ripgrep は、高速な全文検索ツール。
プロジェクトのコードを探す際に便利で、検索結果が返ってくるまでの時間が短い。
rg "UserController"
.gitignore の内容を自動的に反映するため、
不要なファイルが検索対象に混ざらないのも助かる。
インストールは次の通り。
brew install ripgrep
bat — ファイル内容が読みやすくなる
bat は cat の代替として使えるツールで、
行番号やシンタックスハイライトが標準で付いている。
bat config/routes.rb
bat .env
日常的にファイルの中身を確認する機会が多い人ほど、
小さな見やすさの違いが効いてくる。
インストールは以下。
brew install bat
eza — ls をより見やすくした表示ツール
eza は、ls の改善版のようなツール。
色分けやアイコン表示があり、視認性が向上する。
eza -l --git --icons
Git リポジトリの場合、ステータスが表示される点も便利。
ディレクトリを一覧するときの負担が軽くなる。
インストールはこちら。
brew install eza
fd — find よりも扱いやすい検索ツール
fd は、find をより簡潔にしたようなコマンド。
引数が直感的で、目的のファイルにたどり着きやすい。
fd config
fd controller --extension ts
あまり悩まずに使えるのが良い。
インストールは次の通り。
brew install fd
おわりに
どのツールも “なくても困らないが、あると確実に助かる” という位置づけだ。
導入は簡単で負荷もほとんどなく、少しずつ作業が整っていく。
ターミナルでの作業が多い人ほど、
こうした小さな改善が積み重なることで、
結果として扱いやすさが変わってくると思う。


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