旅先で感じたコンビニ依存問題|ノマド生活と食費のリアル

はじめに

僕はいま、旅をしながら滞在先の拠点で仕事をし、だいたい1週間単位で河岸を変える生活をしています。
いわゆる“多拠点ノマド”スタイルで、地方を転々としながら働く日々です。そんな暮らしのなかで、どうしても切り離せない存在があります。

それが――コンビニです。

どんな町に行っても必ずあって、夜遅くでも看板が光り輝く。旅人にとっては安心の灯台であり、仕事終わりの心強い味方です。
ただしその安心感は、財布にとっては不安の種。気づけばコンビニに生活を支配されているような感覚すら覚えるのです。


コンビニは旅人のオアシス、でも財布にとっては砂漠

地方を巡るノマド生活では、コンビニのありがたみを痛感します。夜遅くまで営業している店が少ないなか、煌々と光る看板はまさに命綱です。

ただし、便利さの代償は小さくありません。スーパーなら数百円で済む軽食も、コンビニに寄ればすぐに500円を超える。おにぎり2つとお茶でワンコインを軽く突破したときの「これでランチ一回分か…」という敗北感は、ノマド生活あるあるだと思います。


自炊できる環境でも主食がネックになる

滞在先の拠点には炊飯器や調理器具が揃っていることも多く、自炊自体は可能です。
ただし旅先では、米やパスタといった主食の扱いがネックになります。短期間では食べ切れずに余ってしまい、移動時に泣く泣く置いていくことになる。

「自炊すれば安い」と頭では分かっていても、このロスを考えると現実的には難しい。結局「今日はコンビニでいいか」と妥協する流れになり、じわじわと依存度が高まってしまうのです。


地方の食事情はコンビニ依存を加速させる

都市部であればスーパーや飲食店が夜遅くまで営業していて、仕事終わりでも何かしら選択肢があります。
しかし地方は違います。

スーパーはあっても車がないと行けず、徒歩圏内には存在しないことも多い。外食にしても17時で閉店が当たり前で、仕事を終えたころにはもうシャッターが閉まっている。

結果的に、「夜に現実的に選べるのはコンビニだけ」という状況に追い込まれます。地方の食事情そのものが、旅人をコンビニ依存へと追いやっているのです。


徒歩20分のコンビニとまとめ買いの落とし穴

都市部では「角を曲がればコンビニ」という感覚ですが、地方では徒歩20分かかることも珍しくありません。
「飲み物1本のために20分はつらい」と考え、どうしてもまとめ買いをしてしまいます。

しかし、このまとめ買いこそが落とし穴です。必要な水やお茶だけで済ませるつもりが、「せっかく来たんだから」とホットスナックやアイスに手が伸びる。結果としてカゴがパンパンになり、レジ前で千円札がひらりと飛んでいく。

「お茶を買いに来ただけ」のはずが、財布を吸い込むブラックホールに飲み込まれていく――これもまた旅人あるあるです。


コンビニ依存の代償は出費だけじゃない

コンビニに頼る生活は、財布の負担だけでなく健康や体験面にも影響します。

まず健康面。コンビニ飯は進化して栄養バランスを考えた商品も増えていますが、それでも塩分や糖分、油分は高め。数日なら気にならなくても、長期滞在では体調にじわじわ響いてきます。むくみや胃もたれが出てくると、旅の楽しさも半減です。

次に体験の損失。地方を旅する醍醐味は、その土地ならではの食文化を味わうこと。しかし夜は選択肢がなくコンビニに頼るばかりだと、食事の思い出が「ファミチキ」や「からあげクン」に偏ってしまうのです。旅の記憶が全国共通のコンビニグルメで埋め尽くされるのは、どこかもったいない気がします。


コンビニとの付き合い方を工夫する

地方旅でコンビニを完全に避けるのは現実的に不可能です。徒歩圏にスーパーはなく、食堂や惣菜屋も夜には閉まってしまう。だからこそ大事なのは「どう向き合うか」です。

僕自身は、コンビニを“非常口”と位置づけるようにしています。常用するのではなく、本当に困ったときの選択肢と考えるのです。徒歩20分かけて行くならまとめ買いは仕方ないですが、「余計なものを買いすぎない」というマイルールを設けることで出費をコントロールしています。

さらに、昼のうちにできるだけ地元の食を楽しんでおくことも意識しています。夜は選択肢がなくても、昼に地域の味を堪能していれば満足度は全然違います。


まとめ

コンビニは旅人にとって救世主であり、同時に財布を削る強敵です。
特に地方ではスーパーが遠く、外食も早く閉まってしまうため、コンビニ依存は避けづらい現実があります。

徒歩20分かけてコンビニに行き、まとめ買いをして余計なものまで買い、気づけば千円札がひらひら飛んでいく――。そんなユーモラスな失敗を繰り返しながらも、僕はまたコンビニの光に吸い寄せられてしまいます。

結論:コンビニは“旅の非常口”。
便利さとコスト、そして体験価値。この三つのバランスをどう取るかが、旅とノマド生活を豊かにするカギなのだと実感しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました