はじめに
※これは僕個人の体験談です。レジストラやレジストリの対応は時期や状況によって異なる場合がありますが、同じように .be ドメインの本人確認で困っている方の参考になれば幸いです。
短縮URL用に、できるだけシンプルで覚えやすいドメインが欲しいと前々から考えていました。
そんな中で偶然見つけたのが kty.be。わずか3文字+.be という完璧な組み合わせで、見た瞬間に「これしかない」と心が決まりました。
「これは運命だ」と即決で購入。値段も8ドル程度と拍子抜けするほど安く、手続き自体もスムーズに完了しました。
しかし、本当の戦いはここからでした。
登録が終わって安心したのも束の間、待ち受けていたのは予想外に厳しい 本人確認の壁。
思いもよらない“本人確認地獄”に巻き込まれることになります。
.beドメインとは?誰でも登録できるけど本人確認あり
.be
は ベルギーの国別ドメイン(ccTLD) です。
国別といっても登録自体は誰でも可能で、日本からでも普通に取れます。
ただしクセがあり、登録後に DNS Belgium(レジストリ)による本人確認が必須。
僕の場合は、この本人確認が思わぬ落とし穴になりました。
登録までは簡単(Dynadotで購入)
- レジストラは海外の Dynadot
- 料金は 8ドル弱 → 即購入
- 登録完了後、メールで「本人確認をしてください」と案内が届く
「免許証でもアップすればすぐ終わるでしょ」と軽く考えていました。
しかし、ここから5連続の「不合格」を食らうことになります。
本人確認で5回連続却下
本人確認の画面にはいくつか方法があり、最初に使ったのは photo-based method(自動OCR判定)。
スマホで撮影してアップロードするだけの簡単方式です。
しかし結果は──
- 1回目:マイナンバーカード → 却下
- 2回目:運転免許証 → 却下
- 3回目:マイナンバーカード(再挑戦) → 却下
- 4回目:免許証(再挑戦) → 却下
- 5回目:マイナンバーカード(最後の望み) → また却下
合計 5回連続で却下。
返ってくるのは冷たい「Verification failed」。
いや、本人やぞ!?
表記のズレ問題
考えられる原因は「名前表記の違い」。
- Whois 登録情報 → ローマ字(例:Taro Yamada)
- 日本のID → 漢字(例:山田 太郎)
欧州の自動OCR判定はこういう表記ゆれを理解できず、「別人」と判定した可能性が高い。
完全にシステムの不備ですが、こちらにとっては致命的。
Dynadotサポートは「レジストリに聞け」と丸投げ
困ってレジストラの Dynadot サポートに問い合わせてみました。
しかし返ってきた答えは:
I suggest contacting the central registry directly: https://www.dnsbelgium.be/en/contact
要するに「レジストリに直接聞け」。
完全に丸投げで、何の解決にもなりませんでした。
海外レジストラのサポートは薄いと分かってはいましたが、ここまで冷たい対応だとは…。
DNS Belgiumに直接問い合わせ
仕方なく DNS Belgium に直接メールしました。
そこで初めて真相が分かります。
I see you used the photo based method which is an automated method.
This one indeed failed but I cannot see why.
Could you please upload your documents again via the “upload method”?
With this method we can process your verification manually.
つまり、自動審査はシステムが勝手に落としていただけ。
人間が確認する「upload method」に切り替えれば通る、ということでした。
一日中リロード戦争
言われた通り upload method に免許証を提出。
あとは人間の担当者が確認するのを待つだけ。
しかし、これがまた長い。
一日中メールをリロードして待ち続けるはめになりました。
「まだか?」「通知来てないか?」と確認すること数十回。
結局その日をまるごと費やしました。
そして夕方、ついに待ちに待ったメールが到着。
I verified your holder details manually, your verification is done.
Your domain name will become active within the hour.
勝った。
8ドルのドメインに一日張り付き、ようやく承認を勝ち取りました。
教訓:.beドメインの本人確認を突破するには
- .be は誰でも登録可能だが、本人確認が必須でクセ強い
- 日本のIDは 漢字とローマ字のズレで自動審査に落ちやすい
- photo-based method = 落ちやすい地獄
- upload method = 人間が見れば一発承認
- Dynadotサポートは頼りにならない。直接レジストリに言うしかない
- 国内レジストラ経由なら、ここまで苦労することは少ないはず
まとめ
短縮URL用に狙った kty.be。
本人なのに何度も却下され、「もう嫌だ」と思った瞬間もありました。
でも意地で食らいつき、一日中リロード戦争の末に承認を勝ち取りました。
今後は kty.at
をメインに、kty.be
はサブ用途として活用予定。
「本人でも承認されない」──そんな理不尽な体験は、間違いなくネタにできる事件でした。
同じ沼にハマりそうな人へ
8ドルのドメインにここまで振り回されたくなければ、
自動審査はスルーして最初から upload method 一択。
未来のあなたの丸一日を救います。
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