フリーWi-Fiは信用できない。ノマドエンジニアが辿り着いた答えはNordVPNとProtonVPNでした。

技術

はじめに

旅先でのフリーWi-Fiは、とても甘い誘惑です。
カフェ、ホテル、駅、空港。
「無料で繋げる」「通信量を気にしなくていい」「誰でもすぐ使える」。ノマド生活をしていると、ありがたい存在に見える瞬間は確かにあります。

でも同時に、僕はいつもこう思います。
「このWi-Fi、本当に信用して大丈夫か?」

セキュリティに神頼みはできません。だから僕は、旅先では必ずVPNを起動してからネットに繋ぎます。


フリーWi-Fiの現実

フリーWi-Fiの危険性は何度も警告されてきました。
けれど2025年の今でも、そのリスクは消えていません。

  • 盗聴リスク
    HTTPSが普及した今でも、暗号化されていない通信や古いアプリの接続は残っています。悪意ある人がいれば簡単に覗けてしまう。
  • 偽アクセスポイント
    「Free-WiFi」や「Hotel-Guest」といったSSIDに偽物が紛れていることがあります。無意識につなげば、その瞬間から通信が丸ごと相手の手の中に。
  • 中間者攻撃(MITM)
    通信経路に割り込まれて、知らぬ間にログイン情報やCookieを奪われる。怖いのは、利用者は“まったく気づかない”ままという点です。

つまり、フリーWi-Fiは「便利さと引き換えに大きなリスクを背負う場所」なのです。


実際に起きている被害

これは机上の空論ではありません。
調査や統計を見ると、その危険性は数字として現れています。

  • McAfeeの警告によれば、旅行者の25%が公衆Wi-Fi経由でハッキング被害に遭い、40%が個人情報流出を経験しています。特に空港やホテルでは“本物そっくりの偽Wi-Fi(Evil Twin)”が使われるケースが増えています【the-sun.com】。
  • アラブ首長国連邦(UAE)のサイバーセキュリティ協議会は、2025年だけで公衆Wi-Fi関連の侵害が12,000件以上報告されたと発表。これはその年の全サイバー攻撃の35%を占めています【conflictadvisory.com】。
  • Forbesの調査でも、フリーWi-Fi利用者の43%がセキュリティ侵害被害を経験しているとの結果が出ています【cloudwards.net】。

これらの事実は、「便利だから使う」という軽い気持ちがいかに危ういかを物語っています。


VPNという旅の相棒

そこで登場するのがVPN(Virtual Private Network)。
VPNはインターネット上に暗号化されたトンネルを作り、盗聴や改ざんから通信を守ってくれます。

僕にとってVPNは、モバイルバッテリーや充電ケーブルと同じレベルで必須の旅アイテム。
ネットに繋ぐときにVPNを切っておくことは、スマホを無充電で出かけるようなもの。考えられません。


NordVPNの特徴(速度・利便性重視)

圧倒的なサーバー数と速度

  • 世界60か国以上、6,000台超のサーバーを展開。
  • 日本国内にも複数拠点があるため、混雑しにくく常に安定した接続。
  • ホテルのWi-FiでもVPN経由を忘れるほど快適に動画を見られるのは、NordVPNならではです。

豊富な機能

  • Double VPN:二重ルーティングでセキュリティをさらに強化。
  • Threat Protection:広告やマルウェアサイトをブロック。
  • Meshnet:VPN経由で自分のPCやNASに安全に繋げられる。旅先から自宅環境にアクセスできる便利さがあります。

UIの直感性

  • マップから接続先を選べるUIは直感的でわかりやすい。
  • iPhoneでもMacでもワンタップでVPNオン。設定を意識させない操作性です。

👉 総評: NordVPNは「日常の作業や動画視聴にストレスを与えない万能型VPN」。


ProtonVPNの特徴(思想・プライバシー重視)

スイス拠点とノーログポリシー

  • プライバシー保護に厳格なスイスに拠点を置き、外部圧力に強い。
  • ログは一切保持せず、監査報告も公開済み。透明性の高さが大きな安心につながります。

Secure Coreの安心感

  • 通信を必ずスイスやアイスランドなどプライバシー保護国経由にしてから外に出す仕組み。
  • 出口サーバーが監視されても利用者の正体が特定されにくい。
  • 速度は落ちても「守られている感覚」は圧倒的です。

オープンソースと透明性

  • アプリはオープンソースで公開され、専門家がコードを検証可能。
  • 「ブラックボックスなVPNは信用できない」という人には強い味方。

無料プランの存在

  • 制限はあるものの、無料でVPNを体験できる希少な存在。

👉 総評: ProtonVPNは「速度より思想を重視する人に最適」。


NordVPN vs ProtonVPN 比較表

特徴NordVPNProtonVPN
拠点パナマ(情報開示が緩い国)スイス(プライバシー保護に厳格)
サーバー数6,000台以上 / 60か国以上約3,000台 / 65か国
速度高速・安定、動画や作業に強い安定はしているが高速用途には不向き
機能Double VPN, Threat Protection, MeshnetSecure Core, Tor over VPN, オープンソース
ログポリシーノーログ(外部監査済)ノーログ(スイス法による保護)
無料プランなしあり(制限付き)
向いている人快適さ・利便性を求める人プライバシー思想を重視する人

僕の使い分け

  • ホテルやカフェでの作業 → NordVPN
    速度と安定感が段違い。Zoom会議もGitHubアクセスもストレスなくこなせる。
  • センシティブな調査や足跡を残したくない通信 → ProtonVPN
    Secure Core経由で通信できる安心感と、スイス拠点の信頼感。思想込みで選ぶならこちら。

VPNを切らないことで「常に守られている」という心理的な安心感を得られるのが、旅先での大きな価値です。


VPNの弱点も正直に

VPNは万能ではありません。

  • 一部の金融サービスはVPN経由だとログイン拒否される
  • CAPTCHAが頻発する
  • サーバー選択を誤れば速度が大きく落ちる

それでも、「VPNなしでフリーWi-Fiに繋ぐ」リスクに比べれば、これらの不便は小さな代償です。


まとめ(厚いバージョン+読者への勧め)

「旅先Wi-Fiは信用できるか?」と聞かれたら、僕の答えは一貫しています。
信用しない。だからVPNを使う。

無料で便利だからといって、そのまま接続してしまえば、どんなに高いPCを持っていてもセキュリティは紙より薄い状態です。
パスワードやクレジットカード番号、仕事の機密情報――一度流出すれば取り返しがつきません。便利さの代償は想像以上に大きいのです。

VPNはその不安を大きく和らげてくれる存在です。
NordVPNのように速度と安定性に優れたサービスを使えば、ホテルやカフェの作業でも普段と変わらない快適さが得られます。
一方でProtonVPNのようにプライバシー思想を徹底しているサービスを選べば、「この通信は誰にも覗かれていない」という安心感を得られます。
どちらもただの便利ツールではなく、“安心して旅先で仕事や生活を続けるための相棒”です。

大切なのは「VPNを入れておけば100%安全」ではなく、“フリーWi-Fiを信用しない”という姿勢そのもの
VPNはあくまで最後の盾であり、同時に「自分は危険を理解して対策している」という自覚を持たせてくれる存在です。

僕にとってVPNは、モバイルバッテリーや充電ケーブルと同じレベルで旅に欠かせない必需品です。
スマホの電源が切れたら何もできないように、VPNを切ったままフリーWi-Fiに接続するのも僕にとっては考えられない。

出雲大社では神頼みでもいい。でも、セキュリティだけはVPN頼み。
それが、移動しながら生きるエンジニアとしての僕の結論です。

もしこの記事を読んで「自分も心配だな」と思ったなら、今日からVPNを導入してみてください。
安心は一度手に入れると手放せなくなります。フリーWi-Fiにただ乗りするより、ずっと価値のある投資です。

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